ぎゃしゃ浮砲台

浮足立った雑文

MY WAY/前川清

本日Spotifyを巡っていて辿り着いたのが、マエキヨのオールディーズカバーアルバム
洋楽カバーが3枚に邦楽カバーが1枚
どれも味のある、渋いんだけどどこか素っ頓狂、なマエキヨボーカルがクセになる

オールディーズものということで、恐らくカバーしているんだろうと思ったら、やっぱりあった「MY WAY」

『なぜおっさんはカラオケでマイ・ウェイを歌うのか』と揶揄の気持ちで見ていたのに、いつの間にかどんどんこの歌が好きになっている

源流であるシナトラよりも、多くの日本人歌手がカバーしている日本語訳詞バージョンが、日に日に染みて聞こえてくる

激情的な構成、低音〜中音域でエグるように響かせるビブラート、と音楽的快感もさることながら、心地良さの一番の理由は歌詞(現詞・訳詞ともに)
臆面もなく自己肯定感を高めるマスターベーションな歌世界
四の五の言わずに、浸れば良いんだな、と屈託無く思えてきた


Spotifyでカバー曲を集めたプレイリストを作ってて、「あぁ!」と思い出したのは、「MY WAY」原体験は、YEN TOWN BANDだったということ
いつまでも、あの魔法は消えていない


https://open.spotify.com/playlist/6k6O24e2ha3wOL22sPXWQ4?si=wW0oLFelSFiwcbIajGWpqw

If you leave me now/Chicago

ifもしも、と思う人がいる。
つい最近まで、ifを思うことは後悔だった。
だけど、今日Netflix『Half of it』を見ながら思い出したあの人への気持ちは、後悔じゃなかった。

理解者(understander)と出会った瞬きのような一時に、性愛を持ち込みたく無かった。
いつかまた会えたなら、有り体の意味でなく、愛していると伝えられるだろうと思えた。

自分を満たすための愛だけしか知らなければ、潔く生きられなかったかもしれないな。


https://open.spotify.com/track/0KMGxYKeUzK9wc5DZCt3HT?si=qZCkxL4vQRiW3dIKnOo9Tw

さのさ節/石川さゆり

首から背中にかけて浮かぶ汗の雫を眺める姿勢、がとても好きだ
ある特定の姿勢でのことだけど

新歌舞伎座の3階席はまさに天空席で、舞台を見下ろす視点がまるでこちらがあの世かと思うほど

そんな遠い遠い席からでも、石川さゆりさんのドレスから見えた白い背中
あの背中に汗の雫が浮かんだら、と思い浮かべると下半身がザワつくんだ
いつまでも反芻し続けている艶の色



https://open.spotify.com/track/25DPfYDNYwHYVXCDaKeL95?si=0FCLyH3GTDq3z5TcltVBLg

夏に亡霊/ヨルシカ

薬局での帰りに、ファミマに寄ってしろくまアイスバーを買った
車があまり通らない細い筋をボサッとした気持ちで歩きながら、しろくまアイスバーを齧ると、夏が来た

夏が来たと思った瞬間に、夏が過ぎ去るセンチメンタルを待ち遠しく思い浮かべている

夏は、過ぎ去るから、魔法があるんだよな
もしも9月入学・入社に日本のリズムが以降したら、受験や長期休みの時期も変わって、「夏休み」は概念となるのか
そうなると、夏に帯びるセンチメンタルは共通言語ではなくなるんだう

それも良いじゃない、と思う
どんどん変化するから、人生は飽きない


ナイナイANNを聴いた
リスナーもスタッフも矢部さんも「岡村さんには変わらないでいて欲しいという呪縛の連帯責任」があるのでは、などと考えたり
ANNリスナーだった、ことに感謝と誇りがあるからこそ、ANNリスナーのアイツかアイツと話してみたくなる時間だった


夏が過ぎれば、また夏が来るよ

https://open.spotify.com/track/53maoOKr6j04iqk6qjdvQN?si=LsiJZO1bQRm6yPgiStgKRQ

春の風/サニーデイ・サービス

生後すぐの我が子の夜泣きに困ってアレコレしている中で、サニーデイ・サービスの「青春狂騒曲」を聴くと泣き止む、というルーティンがあった。
泣き疲れのタイミングにハマっただけなんだろうけど、それだけでも救われる一時だった。

昔から何か耳に引っかかる曲で、あの独特の言葉の弾み方に和まされることが度々あった。
「青春狂騒曲」は夏の終わりを思わせる曲だったけど、今日聴いた「春の風」も季節を感じる歌だった。

あっけらかんとはしないけど、どこか和やかでもある、そんな日々が続くことを肯定してくれるのは、いつも音楽だなぁ。

https://open.spotify.com/track/3IQKbvczPlL3PM9lryjroa?si=SWCSo7HvQfaOX3CJAJc3LA

good job/Yonawo

結局、麻婆豆腐作るならレトルトソースを買ってきた方が満足度高い。
カレーもシチューも、長年蓄積されたメーカーの知見とケミカルの力があるのだから、トーシロがテキトーに混ぜ合わせた調味料では敵わない。

なんとなく敗北感を感じながら、ベッドに寝転んだ。
まぁ、良くやってるよ、俺。
自画自賛で甘やかす夕方から夜の狭間で、昼寝とも言えないまどろみで聴いたgood job。

ライブハウスが恋しくなる音だったなぁ。

https://open.spotify.com/track/1RuHQZEAYBtAqcWo1saFSc?si=37T9RFoeQoqsY_lkRH-Bew

優しさ/藤井風

誕生日を祝われる側、という立場がとにかく苦手だ。
誕生日以外のハレの催し全般だが、特に誕生日が特別。
「あ、どもども、あざっす」という感じで半端に頭を垂れてしまう。
謙遜でも卑下でもなく、自分で自分の誕生日に距離を取ってしまうのだ。

誕生日を迎えて、誕生日プレゼントを頂くという一連のセレモニーに、毎度ノリきれない。
そのノリきれなさが、祝ってくれる人に申し訳ないな、とも思うのに弾けられない。
もっと全力で「あざーっっす!!うれしい!!Yeah!!」ってできたら…

>優しさに触れるたび
>わたしは恥ずかしい

祝われることが恥ずかしい、のではなく、優しくされることが恥ずかしい、のだと思う。

https://open.spotify.com/album/3GQZmfknolba58pfe6uSUO?si=WyzcgJx_RF2vgw2YfllvTA