ぎゃしゃ浮砲台

浮足立った雑文

協奏曲ホ長調「春」/A・ヴィヴァルディ

祖母のメインバンク、池田銀行の販促物であろうクラシックCDのことを良く覚えている
とは言っても1曲目の「春」だけ

CDラジカセを買って貰った直後あたりに良く聴いていたのは、「春」の景気良い序盤の旋律を、リコーダーで練習していたこともある

「春」を聴くと祖母と祖母の家を思い出す
放課後や長期休みの間、祖母と過ごした時間は、今思えば日常と非日常が散りばめられている
9DK+開業医だった祖父の元仕事場と、断捨離できないモノに溢れた家
片付けられない家族と過ごしたお陰で、ダストアレルギーの鼻炎と一生付き合うことになったのも、今では優しい因果として受け止められる

「春」を聴けば祖母を思い出すように、我が子にも自分と何かの音楽がリンクしてくれたら、と願う

本日読んだマンガ『青のオーケストラ』を読んで、風呂場でヘタりながら聴いた「春」も、ひとつの風景

https://open.spotify.com/track/2WeE113RVmUx8eWpqHFU9i?si=ZUyf4NohRim1k45zx-icjQ

昨日のNo,明日のYes/GAKU-MC

ふとした場所で林田健司の名前が出て、密やかに分かるもの同士で「いいよね」と交わした

林田健司のことを思うと、どうしても「不遇」というマイナスの言葉が浮かんでしまう
「実績と実力に乖離した知名度」ということなんだけど、釈然としない思いを込めて、不遇という文字が浮かぶ

林田健司から連想して浮かんだのが、KANとGAKU-MCで、Spotifyで検索して聴いた

なんとも、拍子抜けしてしまった
俺は何を根拠に底上げして見測っていたのだろう
タイトルのフレーズの語呂感覚が良いこと、だけしか残らない曲だった

と、ここまで考えてさらに思い至る
今の自分には稚拙に聴こえる言葉も、過去のある地点で同時代感を持っていたから響いたのでは無いか
昔のようには味わえないものもあること、をどう受け止めようかと考えてしまった


https://open.spotify.com/track/3VK0UFlGZna31KBFfC6UZd?si=zlQ2Evs8QtmokDGLg9C0fw

Balance/Way Ched

自律神経が整わないからか眠気が乱高下
サウナでドバドバ汗を流したいと猛烈に思うけど、できない状況に四苦八苦

TVチャンピオンリクエストで赤坂さんのラーメンメガネドボン映像を見てゲラ笑いして、ちょっと救われたり

折り重なって紡がれる物事のバランスを整えてくれるのは、単純な笑い

https://open.spotify.com/track/5dqy4MAsUaTjGo49N6EodQ?si=_UJPnjKJTraCFEZewtN3JQ

Unchain/maica_n

約1ヶ月のミッション期間が終了
一区切りだけど、これで何かが終わるものでもなく、続いていく責務の支度ができたという実感

僅かな静寂の時に聴く音楽は、食事や飲酒と似た栄誉が満ちるな

激しく鼓舞するようで、優しく癒やされる歌声
日々のタスクあれこれに、温度を上げ過ぎない、という塩梅をたいせつにしたいな、と程よく肩の力が抜けた

https://open.spotify.com/track/16x3YlrSdPXyEFHQQ144Vw?si=KUrfl9EiRvWMuTw3u1iDmg

MY WAY/前川清

本日Spotifyを巡っていて辿り着いたのが、マエキヨのオールディーズカバーアルバム
洋楽カバーが3枚に邦楽カバーが1枚
どれも味のある、渋いんだけどどこか素っ頓狂、なマエキヨボーカルがクセになる

オールディーズものということで、恐らくカバーしているんだろうと思ったら、やっぱりあった「MY WAY」

『なぜおっさんはカラオケでマイ・ウェイを歌うのか』と揶揄の気持ちで見ていたのに、いつの間にかどんどんこの歌が好きになっている

源流であるシナトラよりも、多くの日本人歌手がカバーしている日本語訳詞バージョンが、日に日に染みて聞こえてくる

激情的な構成、低音〜中音域でエグるように響かせるビブラート、と音楽的快感もさることながら、心地良さの一番の理由は歌詞(現詞・訳詞ともに)
臆面もなく自己肯定感を高めるマスターベーションな歌世界
四の五の言わずに、浸れば良いんだな、と屈託無く思えてきた


Spotifyでカバー曲を集めたプレイリストを作ってて、「あぁ!」と思い出したのは、「MY WAY」原体験は、YEN TOWN BANDだったということ
いつまでも、あの魔法は消えていない


https://open.spotify.com/playlist/6k6O24e2ha3wOL22sPXWQ4?si=wW0oLFelSFiwcbIajGWpqw

If you leave me now/Chicago

ifもしも、と思う人がいる。
つい最近まで、ifを思うことは後悔だった。
だけど、今日Netflix『Half of it』を見ながら思い出したあの人への気持ちは、後悔じゃなかった。

理解者(understander)と出会った瞬きのような一時に、性愛を持ち込みたく無かった。
いつかまた会えたなら、有り体の意味でなく、愛していると伝えられるだろうと思えた。

自分を満たすための愛だけしか知らなければ、潔く生きられなかったかもしれないな。


https://open.spotify.com/track/0KMGxYKeUzK9wc5DZCt3HT?si=qZCkxL4vQRiW3dIKnOo9Tw

さのさ節/石川さゆり

首から背中にかけて浮かぶ汗の雫を眺める姿勢、がとても好きだ
ある特定の姿勢でのことだけど

新歌舞伎座の3階席はまさに天空席で、舞台を見下ろす視点がまるでこちらがあの世かと思うほど

そんな遠い遠い席からでも、石川さゆりさんのドレスから見えた白い背中
あの背中に汗の雫が浮かんだら、と思い浮かべると下半身がザワつくんだ
いつまでも反芻し続けている艶の色



https://open.spotify.com/track/25DPfYDNYwHYVXCDaKeL95?si=0FCLyH3GTDq3z5TcltVBLg